簡単です。陸で戦えばサメなんて干上がって、人間様には敵いません。あとはリンチです。何をふざけたことを、と思うかもしれませんが、これは“環境がすべてを決める”という話です。
僕らってどんな環境でも戦えるように訓練ばかりされて、自分のフィールドを見つける力はあまり重視されていません。それこそ海の中でサメと戦っているような状況って、多いような気がします。
僕だってそうでした。いろんな環境で働いてきましたが、どの環境にいても僕の同僚や先輩からの評価は「愛想は良い」「専門的な知識もある」でも「仕事はできない‥」と思われることが多かった。
というより、よく言われていました。僕自身も自覚はありました。コミュニケーションのエラーやら、勝手になにかをやったり、作業を続けていくうちにだんだんとイライラしてきて、ヒューマンエラーの数は多かった。
でも塾を作り、1人で仕事をするようになってから気づいたことがあります。
「自分が仕事が出来なかったんじゃねえ、環境が悪かっただけだ。」
僕の中で仕事で大事なのはテンポだと思っています。保護者や生徒は僕に連絡を送ったら「返事早っ!」って思うでしょう。プライベートでもマッハです。早く返事を返すのが礼儀と思っているからではありません。一度返事を送ればそのことは、会話の相手に渡すことができるからです。そうすれば、そのメッセージのことは頭から取り除くことができる。だから僕はすぐ返します。そのテンポが一度崩れると、集中力がもとにもどりません。
ノイズがずっと脳にあるような感じです。テンポが崩されるかも、ということがある環境では、一つのことに集中ができなくなってしまい、結果として変なミスを引き起こしてしまう。
もちろん僕の同僚が悪かったわけでも、それを踏まえた環境づくりができなかった管理側が悪かったわけでもありません。
働くというのは「他といかに協働していくか」という要素がどうしても強いからです。たまたま僕はそこに合わなかっただけです。
同僚からメッセージで済むようなことでいきなり電話がきたり、予定になかった仕事が急に湧いてきたりで、集中が乱れがちでした。思えば中学校の途中ぐらいまでは、授業を受けるときも黒板の上の学級目標とか、掲示物の情報が目に入ってきて、非常に集団授業を受けることが苦手でした。
そんな感覚です。僕はこんな特性がありますが、おそらく誰にでも得意なことと苦手なことというのはあると思います。特にこれからの社会を生きていく学生には、
自分の特性をしっかりと理解して、自分の能力を100%発揮できるようなフィールドで戦ってほしい。自分が海の中でサメと戦っていないか、一度立ち止まって考えてみてほしいと思います。