受験には合格する生徒もいれば不合格になる生徒もいます。普通の公立中学校公立高校だったのに難関大学に行く生徒もいれば、中学受験には上手くいったのに大学受験では思うようにいかない生徒もいます。自分自身は中学受験は経験したことはないのですが、講師としての経験則ではそれぞれの受験に必要なのは
中学受験は運、高校受験は忍耐、大学受験は自律
だと思っています。
①中学受験は本当に厳しい世界です。勉強する意味を見出すことも難しく、発達段階に差異がある子どもたちにしては非常に難しい問題が課されます。心理学者ピアジェによれば11歳ぐらいから、形式的操作期という発達段階に入り、抽象的な思考ができるようになるそうです。11歳といえば中学受験にはギリギリ間に合う年齢にはなりますが、それは平均の話です。個人差が大きく、間に合わずに難解な問題に立ち向かうことができない子どももいるでしょう。4月生まれと3月生まれの差も大きいでしょう。生物的な発達の面で躓いてしまうこともあります。もっといえば中学受験にはお金がたくさんかかります。進学校に行くにはやはり大手の中学受験専門の塾に通うことが必要条件だと思っています。僕もフルスマは高校受験や大学受験には大手には負けない塾だとは自負はしていますが、中学受験においては大手の塾に行くべきだと思っています。ノウハウの蓄積から、四六時中対応できる力がずば抜けてます、非常に高価です。フルスマでは中学受験の補習対応のみしています。
生物学的にも経済的にも運の要素が強いのが中学受験です。1番大事なのは周囲の大人が結果に一喜一憂しないことです。私立の中学に通う生徒は日本の7%にしか過ぎません。中学入学なんて人生のスタートラインにすら立っていません。お金に余裕がある家庭が宝くじのような当たればラッキーぐらいに感じるぐらいがちょうどいいです。くれぐれも大人の見栄を子どもに押し付けないようには注意したいです。
②高校受験は1番公平な世界です。どんな生徒でも頑張れば着実に力をつけることができるからです。公立高校ではみんな同じ試験を受けます。毎年似たような問題がでて、難関公立でも取らなくてはならない点数が高くなるだけです。 どれぐらい膨大な範囲の知識をどうやってインプットしていくかが鍵です。多くの子どもにとっては初めての受験となりますので、成績を伸ばすメカニズムをしることが大切です。高校受験では真面目な性格な人が勝ちやすいです。中学生だと進路について具体性も薄く、なかなか勉強の意味も見出せず子がほとんどでしょう。そのなかでも、先生が言うことをしっかりと聞いてコツコツと真面目に取り組める生徒が結果を残すことが多いです。個人的には塾講師の腕の見せどころだと思います。
③大学受験は自分の向き合いが大切です。高校受験ではうまくいった人でも、大人に勉強しろ言われたからしっかりやっていたけど、向上心や好奇心はあまりありませんってなると伸び悩みます。勉強の内容も高校受験より比べものにならないほど難しくなります。ただし、心も知能も大人とさほど変わらない能力が身につきます。「自分で目標をたて、自分で実行し、自分のフィードバック」する能力をできるだけ早く身につけたいですね。大学受験はこれができる人が勝つゲームです。高一時点での学力はそこまで気にする必要はありません。僕は大学受験は割と楽しくやれましたね。大学受験の勉強したことは人生において大きな宝物になると思います。志望校の合否ではなく、何か得るものがあれば素敵ですね。