子どもに取って1番辞めるべきこと

学校でも塾でも中高生を相手にしていますが、これだけは辞めた方がいいよーって思うことが1つあります。SNSです。

僕が中高生の頃はSNSがあまり盛んではありませんでした。大学生ぐらいにスマホが普及しだしましたが高校生の頃はmixiとかfacebookしかなかった気がします。いまは塾の広報を兼ねて、インスタなども勉強していますが、きっと塾長にならなかったらインスタのアカウントなど生涯つくることはなかったでしょう。自分ではコンテンツを作りますが、基本的に他人のSNSにそこまで興味は湧きません。表面的な近況よりも直接会って話したほうが深く没頭できます。流行りのショート動画も自分ではつくるのにほとんど見ません。

SNSの1番の弊害は睡眠不足を引き起こしやすいからです。今の中高生は寝不足の生徒が本当に多いんです。寝不足は日々のパフォーマンスを著しく落とします。勉強も運動も人とのコミュニケーションも質が落ち、心も不安定になっていきます。多少のストレスなど睡眠によってリセットされますがそれが機能しなくなるわけです。塾長という立場からすると、常時睡眠不足の生徒が成績向上など望めません。塾では一生懸命勉強していても、学校で眠くなるような生活では厳しいです。SNSを見るためにはほとんどの人がスマホを見ると思うのですが、部活や塾が終わって寝る少し前に見る人が多いと思いますが、絶対に厳禁です。スマホのブルーライトが目に入ると眠れなくなり、仮に寝付けても睡眠の質を著しく落とします。睡眠は時間だけでなく質も重要です。

さらにSNSのデメリットは不幸の量産です。
僕が学生だった時代よりも中高生がやたらキラキラしたものに憧れを抱くようになりました。他人のキラキラとした投稿に劣等感を感じ、自分を偽り、他人の目線を気にする傾向が高いと思います。でも、他人の評価に依存することには何も良いことはありません。他人と比較して満足できなければ劣等感を感じ、満足して一時的に満たされることがあっても終わりはありません。
もっと部活でも友情でも恋愛でもバイトでもなんでもいいので自分が心の底からやっていて楽しいということに全力を注ぐべきです。それは将来の宝物になりますから。

勉強中にスマホが手に届く位置にあるのも最悪です。せっかく勉強に熱中していても通知によって他人のペースに引き込まれます。仮に連絡が来なくても来るかもしれないという心理が集中力を削ぎます。研究によれば電源を消してカバンの底に置いていても集中力を削いだということもあるみたいです。物理的に距離をとりましょう。

でも大人が本人の意思に反して無理矢理、距離を置かせるのは反対です。スマホ依存は子どもだけの問題じゃないですから。もし中高生の時代は大人がスマホを強制的に距離を取らせても、大人になって管理から外れたときには同じことが起こるからです。手厚い教育を受けてきた人間ほど大学入学がゴールのように言うことが多いですが、そんなことはありません。いい塾行っていい、大学行って、いい就職先に行って幸せになる、こんなロールモデルはまやかしです。大学卒業してやっとスタートです。いまの時代スマホが近くに存在しない生活など恐らく2度とこないでしょう。スマホは非常に便利なシロモノです。不器用な僕が辛うじて作業できているのはict端末のおかげです。だからスマホと距離を強引に離すのではなく、スマホとうまく付き合う能力を培うことが1番大切ですね。

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