数学は頭がいい人しか出来ない、という誤解

「授業の内容がわからない」「かなり勉強したつもりだったのに点数が取れなかった」
このような感想を抱く生徒が多いのを感じます。実際に僕も数学教員をやっていて、学校の赤点者一覧とか見るとやはり数学が多い。

しかし数学にはセンスが必要か?と問われれば「必要でない」。なんなら大学受験においては5教科で1番、適切な勉強さえしっかりすれば取れる科目だと思っています。

まず多くの人が「頑張っても出来ない」と感じる理由は勉強が適切ではないからです。それは皆さんのせいだけじゃありません。数学は過去の内容が分からないと次の内容が分からないように構成されています。たとえば文字式は正負の数が出来ることが大前提ですが、公立中では正負の数の四則計算が完璧と言える生徒は何人いるのでしょうか。彼らには文字式を教えることは適切ではないと思うのですがカリキュラムでは置いていかざるを得ない状況になります。つまり集団授業の弊害ですね。
そして一度つまづいてしまったら「勉強しているのにわからねえ」って状態が完成します。こうなったら中々自力で出るのは難しいし、数学に対してネガティブなイメージがつきます。
でも実際に個別指導塾で教えているときは、どこからが分からないかをしっかりと探り、そこからやると数学だけは無理を自称している生徒でも大抵理解してくれます。数学は感覚で解く問題はなく、教科書で習う論理を再現するだけですから、適切に勉強さえすればのびます。

逆に文系科目のほうが非情だと思います。定期テストのような簡単な暗記ならいいと思いますが、問題のレベルが上がるほど知識よりも、読解力や記述力のような幼少期からの素養が問われる問題が増えます。

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