進路相談でよく聞かれる質問があります。
「理系と文系、どっちに進むべきですか?」
結論から言います。そんなものは人によります。
憲法に興味があるなら法学部に行けばいいし、
ロシア文学に惹かれるなら文学部に行けばいい。
これは大前提です。ただ、その上で僕はあえて言います。迷うぐらいなら工学部というのが割と自論です。
文系就職と理系就職は「ゲームが違う」
まずここを理解してください。企業には大きく2つのルートがあります。
- 文系就職
- 理系就職
この2つは、求められているものが全く違います。
文系は「人間力の世界」
文系就職で見られるのは、
- コミュニケーション能力
- 協調性
- 素直さ
- 要領の良さ
つまり、
“人としてどうか”
極端に言えば、 「優秀な兵隊になれるか」
が評価されます。ここで重要なのは、
やっている学問そのものは、そこまで強く問われない
ということです。文学部でも経済学部でも法学部でも、決定打になることは少ない。だから学業は手を抜きまくった文系大学生でもいいところに就職をしている生徒はたくさんいます。
逆にいえば
この能力は天性の影響や小さい頃の環境が大きい
努力で伸びる部分もあるけど、スタート地点の差は正直ある。これが得意な人間にはそこまで難しいことには思えないでしょう。しかし中には僕のようなポンコツには厳しい世界です。
文系に進む生徒の多くは数学が苦手だから。そんな気持ちだけで安易に選ぶと残酷な差に当たってしまうのが文系という道だと思っています。
特にこれからの社会では厳しくなると思っています。
文系の評価は、 環境に依存しますから
- A社では評価される
- でもB社では評価されない
つまり、 「その会社に気に入られるかゲーム」
環境が変われば、評価は簡単にひっくり返る。
理系は「スキルの世界」
一方で理系は違います。
理系で見られるのは、 「何ができるか」
- プログラミングができる
- 回路設計ができる
- データ分析ができる
つまり、 “武器”を持っているかどうか
理系の本質
理系の強さはここです。
評価の軸が“自分の中”にある
会社が変わっても
制度が変わっても
スキルは消えない。
一つだけ懸念があります。
ここまで工学部を推してきましたが、
正直に言うと一つ懸念があります。この国はエンジニアを過小評価しているような気はしています。
日本のエンジニアは評価が低い
- 給与がそこまで高くない
- 現場軽視の文化がある
- 「誰でもできる作業者」と見られがち
これは事実だと思っています。なぜ評価が上がるのか
理由はシンプルです。人間的な能力はAIに代替されるから
これから削られるのは、
- コミュニケーションの一部
- 事務作業
- 調整業務
つまり、 文系的な仕事の一部
一方で残るのは「作る側」
もう一つ重要な事実
日本・韓国・台湾の理系大学生の数は、
だいたい10万人前後で大差ない
でも、ここで考えてほしい。
- 日本:1億2000万人
- 韓国:5000万人
- 台湾:2300万人
日本は人口の割に理系が少なすぎる。もっと理系への門戸は広がっていい。
今の日本はまだ、
- 数学が苦手だから文系へ
- 理系は一部の得意な人だけ
そんな空気がある。でも本来は違うはずです。
だからこそ僕は、少しでも数学が得意な人を増やしたい
理系はメーカーに就職するものというイメージがあるかもしれませんが、工学で得られるのは、 特定の職業ではなく、思考力だと思っています。
- 論理的に考える力
- 問題を分解する力
- 再現性を持って検証する力
国内のメーカー以外にも色々な選択が取れると思っています。
- 外国語を身につけて、待遇のいい海外で働く
- IT・AI領域にシフトする
- 電気系の資格を取って現場で稼ぐ
- 起業する
全部つながる。
実体験として
ちなみに僕自身も数学系の人間とよく思われがちですが実は学士は工学です。AIの研究をしていました。
しかもやってきた仕事は教員、塾経営、税理士事務所‥とぜんぶ関係ありません。
それでも断言できます。 工学で培った思考力はそのまま使えています。


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