少し前に、林修さんの
「嫌ならやめなさい。勉強は贅沢なんだから」
という言葉が話題になっていました。

ただ、僕の中では少しだけ付け加えたいことがあります。
それは、
“どの段階の勉強なのか”
によって、意味が変わるということです。
大学受験の勉強。
これはある意味で「贅沢」だと思います。
もちろん悪い意味ではありません。
もっと上を目指したい。
難関大学に行きたい。
専門性を身につけたい。
研究したい。
そういう、自分の未来のために挑戦するものです。
大学受験というのは、
最低限の社会生活のためというより、
「どんな人生を選びたいか」
のための勉強に近い。
だからこそ、
嫌々やるものではないという林先生の言葉には、僕も強く共感しています。
一方で、義務教育は少し違うと思っています。
特に中学数学。
これは単なる受験科目ではありません。
- 割合
- 比例
- グラフ
- 方程式
- データ
そういったものを通して、
- 情報を整理する力
- 数字を見る感覚
- 論理的に考える力
を身につけていく。
社会を生きていくための“土台”です。
もう自分も、ついに30という年齢になってしまいました。
学生の頃は見えなかったものも、
少しずつ見えるようになってきました。
その中で強く感じるのは、
「中学レベルの数学が分からないまま大人になること」は、
想像以上に生きづらさに繋がる
ということです。
税金、保険、ローン、投資、給与、契約。
大人の社会は、思っている以上に「数字」でできています。
だから僕は、
中学生には何としても、
少なくとも“数学ができないことによって不利益を受ける状態”にはなってほしくないと思っています。
そしてもう一つ大事にしているのは、
「少しでも点数を取ってほしい」
ということです。
教育の世界では、
「点数だけが全てじゃない」
と言われることもあります。
もちろんそれはその通りです。
でも、現実問題として、
点数が取れなければ、誰だって面白くありません。
ずっと分からない。
ずっとできない。
ずっと間違える。
それで「数学を好きになれ」と言われても、
かなり酷な話だと思います。
だからまずは、
「前より解けた」
「この前より点数が上がった」
「意外とできるかもしれない」
そういう感覚を持ってほしい。
特に数学は、
小さな成功体験の積み重ねが本当に大事な教科だと思っています。
だから中学生に対しては、
時にはこちらが強く引っ張ることもあります。
「今は大変でも、いつか向き合ってよかったと思えるから」
そう信じているからです。
一方で、高校生への関わり方はかなり違います。
高校生は、もうかなり大人です。
自分で進路を考え、
自分で選択する段階に入っています。
だからフルスマでも、
「勉強させる」
というより、
「どう進んでいくかを一緒に考える」
という関わり方に近くなります。
正直に言えば、
「受験のモチベーションが湧きません」
という状態に対して、
中学生のようにこちらが無理やり引っ張ることは、あまりありません。
もちろん相談には乗ります。
勉強法も考えます。
戦略も一緒に立てます。
でも最後は、
「自分の人生として、自分で決めてほしい」
と思っています。
大学受験は、
義務教育とは違います。
誰かにやらされるものではなく、
自分で選んで挑戦するものです。
だからフルスマの高校部は、
「勉強をやらせる場所」というより、
“自分の意思で進みたい人を支える場所”
に近いのかもしれません。
義務教育の勉強は、社会の土台。
大学受験の勉強は、自分の未来への挑戦。
僕はそんなふうに考えています。


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